裁判員制度
2008.04.08
平成16年5月に公布されていた「裁判員法」が、いよいよ来年の平成21年5月21日に施行されるという政令案が公表されました。
「裁判員制度」については、徐々に、国民の間でも認識されてきたとは思いますが、まだまだよくわかっていない方々も多いと思います。
そんな状況であるにも関わらず、あと1年あまりで、刑事裁判制度の大変革がスタートできるのか、と少々不安になってしまいますが、実際には、今年の11月以降には、裁判員候補者には通知がくるとされています。
裁判員候補者は、選挙人名簿から、向う1年間の裁判員候補者を無作為に選出されますので、ブログをお読みのあなたも、裁判員候補者名簿に載る可能性は十分にあるのです。
無作為に抽出されて裁判員候補者となった場合、いかなる理由がある場合に裁判員を辞退できるか、については、ずいぶん議論があったようですが、この点について、最高裁判所が、全国の生活スタイルや職業で分類しながら、基準をまとめています。
①誰かに代わってもらえるか、②仕事にどのような悪影響があるか、が重要な基準だとされています。
具体例として、「教師は入学式、卒業式を不在にできない」、「杜氏は仕込みの時期には数時間おきに酒の状態を見る必要がある」、「カキの種付けが一日でもずれると翌年の仕事はすべて駄目になる」などが挙げられているとのことです。
なかなか、個別具体的な例示ですね。
その他にも「食品の異物混入で大量のクレーム」がある場合は、当日の判断事項となりうる、といったような、時代を反映した具体例も挙げられているようです。
いずれにしても、裁判員候補者を辞退するようなケースが多くでてくるような事態になった場合、その理由の有無を判断するだけでも大変な作業になりそうです。
マスコミなどの調査では、「裁判員制度」に積極的ではない割合も大きいとされているようです。
制度だけをこしらえるのではなく、制度を受け入れる土壌こそを形成していくことが急務ではないでしょうか。
———————————————————–
~あなたの身近な法律アドバイザーとして~
東京都 練馬区 石神井公園駅徒歩2分
『相澤法律事務所』 弁護士 相澤愛
https://www.aizawa-law.jp/
———————————————————–
修習同期
2008.04.07
私が弁護士になる前は、2年間の修習生時代がありました。
約700人の法曹の卵たちが、12クラスに分かれて、埼玉県和光市の研修所で研修した日々は、とても思い出深いものです。
20歳前半から50歳くらいの男女が、机を並べて授業を受けたり、討論をしたり、模擬裁判をしたり・・・
時には、ソフトボールをしたり、テニスをしたり、旅行に行ったり、花火見物に行ったり・・・
第二の学生時代のように、とっても楽しい時代でした。
そんな研修所での同じクラスの仲間とは、今でも、「修習同期」として、特別な思いでつながっています。
「修習同期」の彼ら彼女たちも、すでに中堅どころとして、裁判官、検察官、弁護士として活躍しています。
裁判所の第一回口頭弁論期日に出頭してみると、裁判官席に、知っている顔がすまして座っていることもままあります。
当然、そんな時は、お互い、知らん顔。
それぞれの役割に徹します。
そんなこともありますが・・・。
別の場所で、会って話をすれば、すっかり修習時代の顔に戻るのです。
今日も、大阪で弁護士をしている修習同期のYさんと電話で話すことがあったのですが、一声、聞いた瞬間に、タイムラグを全く感じずに話ができ、とってもうれしくなりました。
そして、彼女も、大阪の地で、大変忙しい状況の中、頑張っていることを聞くと、こちらも負けないで頑張らなければ!と思います。
「修習同期」は、私にとって、とても大切な心の拠りところなのです。
———————————————————–
~あなたの身近な法律アドバイザーとして~
東京都 練馬区 石神井公園駅徒歩2分
『相澤法律事務所』 弁護士 相澤愛
https://www.aizawa-law.jp/
———————————————————–
99.9996%
2008.04.03
郵便局の強盗事件で、現場に投げ捨てられたマスクに付着した唾液のDNAが犯人のものと一致した。
痴漢を否認していた男性の指先付着物のDNAが、被害女性のものと一致した。
・・・ここ数日のニュースだけみても、DNA鑑定のすごさがわかります。
こういう具合に、DNA鑑定は刑事事件の捜査に大きく役立っています。
刑事事件のみならず、民事事件や家事事件でも、DNA鑑定は威力を発揮します。
妻が、夫に内緒で、A氏の子どもを妊娠し出産。
その子どもBちゃんは、夫の子どもとして出生届がされたが(夫は自分の子どもだと信じていた)、数年後、状況が変わり、BちゃんがA氏の子どもであることの確認を求める、という事件がありました。
その名も、「親子関係不存在確認」事件。
戸籍上の父親とは親子関係がないことの確認をするということです。
そこで威力を発揮するのが血液によるDNA鑑定です。
裁判所が専門の研究所に鑑定を嘱託して行われました。
結果は「AとBの間の父子関係の存在を否定する結果は得られず、統合父権肯定確率は、99.9996%と算出された。以上の結果により、AとBの間には、生物学的な父子関係が存在すると極めて強く推認できる」というものでした。
99.9996%という数字が、A氏とBちゃんをつなぐ根拠となったわけです。
さまざまな技術が発達し、裁判等での証拠類も、方法を工夫すれば、相当程度、精度の高い証拠を提出することができるようになりました。
そのことにより、真実が解明される確率が向上したのは間違いありません。
しかし、逆にいえば、世の中の事象は、我々の行動も含めて、どこかで証拠化される可能性がある状況になっている、ともいえます。
いいことなのか、わるいことなのか、・・・判断はわかれるところでしょう。
———————————————————–
~あなたの身近な法律アドバイザーとして~
東京都 練馬区 石神井公園駅徒歩2分
『相澤法律事務所』 弁護士 相澤愛
https://www.aizawa-law.jp/
———————————————————–
メガ百貨店
2008.04.02
いよいよ新年度がスタートしました。
新しい生活がスタートする方々、どうぞ、頑張ってください。
今日は、私も、地域の保育園の入園式に出席してきました。
新米パパママの初々しさを拝見しながら、かつての自分を思い出し、懐かしさと共に、心の中で、頑張れ!とエールを送ってきました。
さて、昨日4月1日は、様々な制度やサービスがスタートしたり、複数の会社の合併や経営統合がスタートした日でもありました。
昨日は、たまたま新宿での仕事があったため、伊勢丹デパートの前を通ったのですが、入口付近は、長い列ができていました。
三越と伊勢丹が経営統合し、三越伊勢丹ホールディング誕生のセールが行われているようでした。
仕事を終えた私も、ついつい、誘われるように中に入ってみました。
まずは広々としたエントランスと、それにつながるゆったりとした通路とゆとりある陳列棚のセンスの良さに心ひかれました。
それにしても、お客さんの多いこと!
確かに、店内をめぐっていると購買意欲が掻き立てられます。
ここだけを見ている限り、株価低迷などといった不景気な雰囲気は全く感じられませんでした。
三越伊勢丹ホールディングは、売上高1兆円を超すとのことです。
メガ百貨店が誕生し、今後、デパート間の競争はますます厳しくなるとみられています。
より多くの魅力をアピールし、どれだけの固定客・リピーターを確保するかがカギになるのでしょう。
かくいう私は、決心がつきかねて、何ら戦利品を手にすることなく、デパートを後にしました・・・。
———————————————————–
~あなたの身近な法律アドバイザーとして~
東京都 練馬区 石神井公園駅徒歩2分
『相澤法律事務所』 弁護士 相澤愛
https://www.aizawa-law.jp/
———————————————————–
薄紅色に染まる頃
2008.03.28
東京の桜は、開花からわずか5日で満開となったそうです。
桜は、駆け足で世の中を春一色にしてくれたようです。
今週末は、お花見にちょうどよさそうですね。
練馬区内にも、春の花を楽しむ場所がたくさんあります。
練馬区では、昨年、「お花見散歩マップ」というのを作成し、
区役所や出張所などで配布しています。
また、練馬区HPでも、お花見地図が掲載されていますので
参考にしみるのもいいかもしれません。
http://www.city.nerima.tokyo.jp/koen_ryokuchi/hanamidori/migoro/hanamap/index.html
桜が満開となった景色は、本当に、美しいですよね・・・。
いつのまにか忘れられてしまった「美しい国、日本」の一風景だとしみじみ思います。
動機が理解不能な無差別殺傷事件や、やるせない一家心中事件・・・
いなやニュースが続いた時期だけに、
桜を見て、希望に満ち溢れる春を実感したいなあ、と思っています。
———————————————————–
~あなたの身近な法律アドバイザーとして~
東京都 練馬区 石神井公園駅徒歩2分
『相澤法律事務所』 弁護士 相澤愛
https://www.aizawa-law.jp/
———————————————————–
債権者集会
2008.03.27
私は、東京地方裁判所から選任される破産管財人として、年に数件の破産事件を処理しています。
本日の午前中も、債権者集会に出席してきました。
「破産」というと、一昔前までは、利用する側も抵抗がありましたし、実際、手続きが完了するまで結構長期間かかっておりました。
現在では、破産事件を担当する東京地方裁判所民事20部のもとで、運用上の工夫がなされた結果、相当数の事件が迅速に処理される体制が確立しています。
基本的には、破産申立後、数日内に破産決定が出され、約3か月後に債権者集会が開催され、実質的にはそこで手続きが終了するよう運用されています。
その3か月間の間に、破産管財人は、破産者の財産を管理し、売却するものがあれば換価し、形成された破産財団を、最終的に債権者の方々に配当することになります。
破産管財人の仕事は、ケースにより広範に及びますが、一日中、債権者等の関係者からの電話が鳴りっぱなし、という時期もあります。
法的判断も必要ですが、むしろ、事務処理能力が問われる仕事のような気がします。
破産者本人が裁判所に来るのは、債権者集会の1回きりです。
その債権者集会も、特段、何も問題がなければ、ほんの5分程度で終了してしまいます。
債権者集会は、一昔前は、法廷で一件ずつ行われていたのですが、
現在は、裁判所内の広い普通の部屋に、7、8つのテーブルが置かれ、それぞれのテーブルに担当の裁判官がつき、複数の破産事件の債権者集会が同時並行で進行していきます。
「想像以上にあっけなく手続きが終了した」といった感想をもたれる方も多いようです。
このようにスピード感を持って処理されている破産手続きですが、
東京地方裁判所本庁での自己破産件数は、2万5694件(平成18年)もあるのです。
全国的には、自己破産件数は減少傾向にあるといわれていますが、東京の場合は、まだ増加傾向にあるようです。
裁判所の事件は、時代や世相を反映すると言われていますが、
まだまだ、景気回復したといえる時期ではないように思います。
———————————————————–
~あなたの身近な法律アドバイザーとして~
東京都 練馬区 石神井公園駅徒歩2分
『相澤法律事務所』 弁護士 相澤愛
https://www.aizawa-law.jp/
———————————————————–
地元仲間
2008.03.25
昨日の雨模様から、今日は、一転して、春らしい陽気になりました。
日比谷公園の桜も、少しずつ花開いているようです。
弁護士会館の前の桜は、今日の時点で、1~2分咲き、といったところでした。
さて、皆さんには「地元仲間」はおられますか?
仕事を離れて、地元の仲間と、楽しく話したり、飲んだり、遊んだりできる関係は、いいものです。
家族ぐるみでつきあえるところも魅力です。
そんな「地元仲間」は、大切にしていきたいと思っているのですが、うれしいことに「地元仲間」が増えることになりました。
ひょんなことから、中学時代・高校時代の友人が、案外近所に住んでいることが判明し、先日、4家族があるお宅に集まりました。
実に約20年ぶりに会った友人たち。
少々の照れくささはありましたが、話してみるとあの時のままですね。
もっとも、その友人たちの小さい頃によく似ているお子さんたちを連れてきているのを見ると、自分たちも、世代が一つ繰り上がったことを実感しましたが・・・。
懐かしい思い出話から地元のお祭りやお店の話まで、楽しい時間を過ごしました。
また、近々「地元仲間」で集まることを約束して散会となりました。
とはいえ、皆、忙しいから、なかなか集まれないかなあ、などと思っていたのですが、さきほど、その仲間の一人と、石神井公園駅でばったり出会いました。
やはり、「地元仲間」だけあって、ニアミスは結構あるようです。
———————————————————–
~あなたの身近な法律アドバイザーとして~
東京都 練馬区 石神井公園駅徒歩2分
『相澤法律事務所』 弁護士 相澤愛
https://www.aizawa-law.jp/
———————————————————–
銀盤に舞う
2008.03.21
スポーツは、やる方も見る方も好きですが、
ここ2年で、すっかりはまってしまったスポーツがあります。
それは、女子フィギアスケートです。
トリノオリンピックで、あの「トゥーランドット」にのせて、
優雅に、しなやかに、銀盤で舞っていた荒川静香さんの姿に
すっかり魅せられて以来です。
今、最も応援している選手は、浅田真央さん。
その彼女が、世界選手権で金メダルを獲得しました。
フリーの演技では、冒頭の見せ場で、フェンスの際まで流されるくらい、派手に転倒してしまったにもかかわらず、その後は完璧な演技を披露し、見事にトップに躍り出ました。
銀盤に舞うその姿に、すっかり見とれてしまいました。
昨年、僅差で2位となり、悔しい思いをしただけに、今回の優勝は、本人にとっても本当にうれしいものだったでしょう。
あの、無邪気な表情の中に、どれだけの精神力が隠されているのでしょうか。
すごい選手だと思います。
・・・こんなふうにフィギアスケートにすっかり魅せられてしまった私ですが、見るだけでは我慢できず、とうとう、マイシューズ持参で、時折、スケート場に通うようになりました。
「銀盤に舞う」には程遠いのですが、真っ白なリンクの上を無心に滑っていると、その間だけは、ストレスを忘れて心も真っ白くなったような気がするのです。
———————————————————–
~あなたの身近な法律アドバイザーとして~
東京都 練馬区 石神井公園駅徒歩2分
『相澤法律事務所』 弁護士 相澤愛
https://www.aizawa-law.jp/
———————————————————–
春の到来
2008.03.19
春の到来・・・皆さんは何で感じますか?
私が感じる春の到来は、先日お話したとおり、石神井公園のボート池の「枝垂れ柳の芽ぶき」です。
殺風景な柳の茶色の枝々が、ぼわっと淡い薄緑色に変身していく様子は、自然が織りなす芸術といってもいいですね。
数日前にカメラに収めた写真をご紹介しましょう。
清少納言は、枕草子の中で、
「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、すこしあかりて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる。」
と書いています。
現代社会は、花粉やら黄砂やらで、
「・・・やうやう黄色くなりゆく空には、花粉の多く飛びちがひたる・・・」などと、皮肉を言いたくなってしまいます。
花粉症で辛い思いをされている方も多いと思います。
純粋に自然を愛でていた枕草子の時代がうらやましくもありますね。
———————————————————–
~あなたの身近な法律アドバイザーとして~
東京都 練馬区 石神井公園駅徒歩2分
『相澤法律事務所』 弁護士 相澤愛
https://www.aizawa-law.jp/
———————————————————–
日本NPO学会
2008.03.18
この間の日曜日は、中央大学の後楽園キャンパスで開催された「日本NPO学会」の年次大会に出席してきました。
私は、弁護士の本業とは別に、子育て支援のNPO活動にも関わっている関係上、NPOに関わる諸問題についてもきちんとフォローしていかなくてはならないのですが・・・日々の忙しさにかまけ、自分で情報を集めるところから始めるのは、なかなか厳しいものがあります。
ですが、学会に所属していると、定期的に学会誌を送っていただけますし、こういった年次大会に参加することで、各界で活躍されている方々の最先端のお話を伺うことができます。
今回の学会の年次大会は、私も発表する側だったこともあり、より主体的に関わることができ大変充実した週末になりました。
いつも思うのですが、NPO活動に関わる方々は、「社会をよりよくしたい」という強い思いを持たれています。
皆さん、前向きで、パワフルで、親しみやすく、どこか純粋な方々ばかりです。
笑顔が素敵な方が多いのです。
今回も、何人かの方々とお知り合いになることができました。
NPO職員から大学院に入り直し、子育てをしながらNPOを研究を行い、NPOの実践の場でも活躍されている方、
民間企業を辞め、疲弊する教育現場を何らかの形でサポートできないか調査している方、
指定管理者として現場を担い着実に実績をつまれてきた方・・・
色々な分野で、様々な形で頑張っておられる方々のお話を伺い、たくさんのパワーをもらってきました。
この3月で、NPO法(特定非営利活動促進法)が施行されて丸10年になります。
この間、NPO法人の数も3万団体を超えました。
ですが、NPOに対する理解や関与度合いはまだまだです。
誰もが一つや二つのNPO活動に関わっていることが当たり前の社会になると、日本も変わるのではないか、と思ったりしています。
———————————————————–
~あなたの身近な法律アドバイザーとして~
東京都 練馬区 石神井公園駅徒歩2分
『相澤法律事務所』 弁護士 相澤愛
https://www.aizawa-law.jp/
———————————————————–
Page 14 of 18 «1 ... 11 12 13 14 15 16 17 18 »