日々雑感

会社経営者の苦労と喜び

2008.06.27

練馬区の中小企業の経営者が集まる会合に参加してきました。

創業者から会社を引き継いだ40歳前後の社長さんたちが、
二代目としての苦労話やさらに工夫している点等を
お話してくださいました。

二代目として会社に入っても、しばらくは、一般社員として
修行に励んできたこと。
実績を積んでくると、今度は、先代の社長と自分のやり方の
違いが目立ってくること。
いかにして、先代の社長に、円満に一線をひいていただくかに
腐心したこと
さらに、先代社長の時代からの古参の社員をどう扱っていくか
苦労したこと・・・

私も仕事上、クライアントとしての中小企業の方々と
接する機会もあるのですが、
その場合は、どうしてもテーブルをはさんでのお話が
中心となります。

でも、今回のように、中小企業の社長さんたちの生の声を
直接伺う場に参加すると、
テーブルをはさんだ関係では見えなかったものが見えてきますね。

どの社長さんたちも、多くの困難を抱きながらも、
それらに立ち向かい、乗り越えながら、
さらに会社を発展させていく・・・
そのパワーに圧倒される思いでした。

そして、どの社長さんたちも、苦労話にユーモアを交えて
お話されるのです。
そういうところもトップたり続ける能力なのだろうなあ、
と大変感じ入ったことでした。

私は、地域の中小企業の方々のお役に立ちたい、
という思いもあり、練馬に法律事務所を開設いたしました。

地域の企業の顧問とさせていただくケースもでてきていますが、
今以上に、弁護士として、練馬の中小企業がさらに発展していく
法的サポートをしたいとの思いをあらためて確認したことでした。
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  ~あなたの身近な法律アドバイザーとして~
    東京都 練馬区 石神井公園駅徒歩2分
   『相澤法律事務所』 弁護士 相澤愛
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天窓落下事件

2008.06.19

小学校の屋上のドーム状の天窓から、6年生の男の子が
落下するという痛ましい事件が起きました。
1時間目、屋上を使った授業が終わった後の出来事だったそうです。

屋上の天窓から落下、と聞いても、どういう状況か
理解できなかったのですが、
ニュースで映像を見て合点がいきました。

1階から3階までの吹き抜け部分の天井に天窓が何箇所か
設置されているのですが、
屋上から見ると、天窓部分の外側のカバーとして、
プラスチックのドームでおおわれている、というものです。

昨晩の会見で、当該小学校の校長は、
「予見可能性はなかったと思う」
と答えておりました。

しかし、本当にそうでしょうか?
今回の事故は、子どもの不注意だったと片付けていいのでしょうか?

屋上にあがってみると、足もとにプラスチックのドームが
何箇所かあるわけですが、
それが、一体何であるか、小学生には理解しがたいのではないでしょうか。

仮に、なんとなく天窓のカバーであると理解したとしても、
強度がなさそうだから、体重をかけたりしたら危ないのだ、
ということが小学生たちに理解できるのでしょうか。

確かに、大人であれば、このドームは何だろう? 
→そうか、室内から見た時のあの天窓のカバーだろう。
→そうすると、危険だ。近づくべきではない。
→あるいは、体重をかけると破損し、自分が落下するかもしれないからやめておこう。
・・・といった事態を予見し、危険を回避することはできるでしょう。

しかしながら、小学生自身に、その危険性を予見し回避する
ことを期待するのは難しいと思います。
しかも、小学校には、1年生(6歳)といった小さな年齢の子ども
だっているのです。

私などは、ニュースの映像を見た段階で、
なぜ、天窓のドームのカバーの周囲に柵を設けていなかったのか、
と疑問でなりませんでした。
最低限でも、「きけん!、近づいてはなりません」といった表示は
できたはずです。

屋上は、子どもの立ち入りが想定される場所なのですから、
しかるべき危険回避の措置が取られていなかったのは、
安全管理上の過失があると断じられてもやむを得ないと思います。

それにしても、亡くなったお子さまはもちろん、親御さんの無念さは
いかばかりでしょうか。胸が痛みます。
朝、元気で出かけた子どもが、そのような事態に
巻き込まれているとは想像すらできなかったでしょう。

学校は、他の施設以上に施設面での安全を心がけなくてはなりません。
中国では、大勢の子どもたちが天災でなくなりました。
今回は、まさに人災だったと思います。

二度と、同様の事故が発生しないよう、学校関係者は、
速やかに対応すべきだと強く思います。

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相続放棄をあえてしない

2008.06.18

自分が相続人になったとき、相続する財産のうち、プラスの財産よりもマイナスの財産が多い場合は、「相続放棄」をすることができます。

たとえば、借金だけが残されたケースが典型的ですが、
不動産や預金もあるけれど、それ以上に借金もあるようなケースでも、相続放棄を検討することになります。

このようケースの場合、家庭裁判所に相続放棄の手続きをとれば、
自分は相続人ではなかったことになり、
プラスの財産もマイナスの財産も、相続しなくてよいことになるのです。

その場合、相続財産は、次順位の法定相続人に相続されることになるのですが、
この場合も、次順位の法定相続人は相続放棄の手続きをとることができます。

私たち法律家からすると、借金だけが残された場合は、
法律上の権利として、相続放棄の手続きをすすめるわけで、
また、相続放棄をするのは当たり前、とすら思っているのですが、
あえて相続放棄をしなかった女性がおられました。

父親についで母親が亡くなり、借金が残されました。
兄妹2人が第1順位の法定相続人のケースでしたが、
兄は、躊躇することなく相続を放棄しました。
私のクライアントである妹Aさんは、自分が相続放棄をした後のことを心配されました。

兄に続けてAさんも相続放棄をしてしまうと、
借金は、次順位の法定相続人である叔父叔母(母親の兄弟)に
相続されることになります。
叔父叔母は、すでに高齢で、交通の便の悪い地方にお住まいでした。
年老いた叔父叔母に、今さら借金を払わせることはできないし、
かといって、叔父叔母に相続放棄をしてもらうために、
わざわざ家庭裁判所まで出向いて相続放棄の手続きを
とらせるような事態に追い込むのはとても忍びない。
そうであれば、自分は、相続放棄をしないで何とか借金を払う・・・とおっしゃるのです。

けっして小さい金額ではないその借金を払うために、
Aさんは、こつこつためた貯金をはたくのでしょう・・・
ですが、Aさんは、「お金はまた働けばいいですから・・・」
と爽やかに言い切るのです。

Aさんの生き方を見たような気がしました。

法律問題の解決に導く過程において、
私たち法律家は、選択肢とそれぞれのメリデメを
クライアントにお伝えし協議します。
その上で、クライアントの判断が形成されていくのですが、
そこにいたる過程では、クライアントの人生観や価値観等が
大きく影響することになります。

弁護士、という仕事は、法律問題だけではなく、
その背後にあるクライアントの人生観や価値観、生き方に
ついても、たくさんのことを学ばせていただく仕事だなあ、と
感じる毎日です。

それにしても、私は、Aさんのような判断が出来るでしょうか・・・
そんなことを自問しては、Aさんの生き方がまぶしく思えてしまうのでした。
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直接会って話すこと

2008.06.14
嵐から始まったこの1週間でしたが、
まさに、飛ぶように過ぎていきました。

今日の午後だけはぽっかりと予定があいていたので、
よし、訴状の起案をすませてしまおう!と考えていたのですが、
実際は、一行も書けませんでした・・・

というのも、ある案件に関連して、どうしても会って直接お話をしておきたいと思っていた方と今日になってようやく連絡がとれたので、
(その方の気が変わらないうちに会うしかない!)と思い、
「それでは今から1時間後にまいります。」と宣言してしまったのです。

とるものもとりあえず、事務所を飛び出した私は、
ちょうど約束の1時間後に、目的地に降り立っておりました。

思いを伝えることで、物事が解決に近づくことがあります。
伝えるべきことをきちんと伝える・・・それも弁護士の大事な仕事の一つです。

今まで間接的にしかお話が伝えられず、誤解や曲解されて
いた点もあったと思います。

それが、直接会って話すことで、思いを伝えることができたと思えました。

直接会って話すこと・・・どんなに通信手段が発達した現代でも、
他の手段では代替できない多大な効果があると思っています。

向き合って、目をみて、言葉を選びながら、間を取りながら、意を尽くして話す、全身全霊で話す・・・その結果、物事が好転することがままあります。

話を終えて駅に戻る道すがら、街路樹の緑がこんなに眩しかったのか、とようやく気づくことができました。

訴状を起案しているはずの自分が、まったく予定していなかった場所で、街路樹の緑を眺めている・・・なんだか、我ながらおかしくなったことでした。きっとほっとしたのでしょうね。

夕方、事務所に戻り、いよいよ訴状の1行目を書こうと思った矢先、これまた、急きょ、別のクライアントが事務所においでになり、夜まで会議になりました。

そんなわけで訴状の一行目は週末に持越しとなりました。

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新聞取材

2008.06.05

前にもお話したかもしれませんが、
私は、本業は弁護士をしていますが、
他方で、子育て支援のNPO活動にかかわっています。

主な活動として、地域の保育園の運営を行っています。

今日は、保育園運営を行っているNPO法人、ということで
新聞取材の申し込みがありました。

NPO法人立ち上げ当初は、取材依頼が立て続けにあり、
その後しばらくは落ち着いていたのですが、
また、このところ、取材が続きました。

NPO法人の立ち上げ当初から、現在に至るまでのお話をして
いると、いろいろな思いが去来しますね・・・

大変なことも多いですが、NPO活動を通じて、
たくさんのことを学ばせていただいていると考えています。
いろいろな方々と知り合ったり、つながったネットワークは、
得難い宝物だと思っています。

今日の新聞社の記者の方は、大変、丁寧に聞いていただき、
今後も継続的に取材を続けたいとのことでした。

「伝える」という仕事に、手を抜かず、取り組んでおられる
姿勢に、大変好感がもてました。

ふと気がつくと、取材開始から3時間がたっていました。

午後は、しっかり本業に打ち込みましょう。
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道交法改正

2008.06.03

なんとも雨の日の多かった5月でしたが、
とうとう梅雨入りしましたね。
平年より6日早いそうです。

昨日の月曜日は衣替えの時期と重なりましたが、
せっかくの半袖姿が肌寒く感じられました。

さて、昨日6月1日から改正道路交通法が施行されました。
主な改正点は、以下の4つになります。

1つ目が、悪質・危険運転者対策です。
飲酒運転に対する制裁がさらに厳しくなりました。

2つ目が、高齢運転者対策です。
75歳以上の高齢運転者の運転時に、高齢者運転者標識
(いわゆるもみじマーク)の表示が義務付けられました。
ただ、1年間は、違反者を摘発せず、指導に止めるとのことです。

3つ目が、自転車利用者対策です。
車道通行の原則を残しつつ、自転車が例外的に歩道通行
できる要件を明確化しました。
また、児童・幼児の自転車乗用時における乗車用ヘルメットの
着用については努力義務となりました。

4つ目が、被害軽減対策です。
後部座席のシートベルトが着用義務となりました。
ただ、当面、高速道路上での違反のみ摘発するようです。

どれも大切な改正点です。
皆さんの年齢や状況に応じて、きちんと守っていきましょう。
すべてが自分や大切な人の命を守るルールですから。

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汗と涙

2008.05.28

5月も終盤となり、日中は汗ばむほどです。
季節も初夏に突入していくようですね。

今日の午前中は、破産管財人として、埼玉県某所の
大きな倉庫にでかけてきました。

破産会社の資料等が約60箱の段ボールとなって
保管されている倉庫です。

関係ない資料等であれば、速やかに廃棄処分とし、
倉庫の保管料の発生を止めなくてはなりません。

そこで、現地に確認にいったのですが、
60箱積み上げられた段ボールを上げ下ろししながら、
中身を確認する作業は、想像以上の労力を要しました。
・・文字通りいい汗をかきました。

午後は、某自治体の法律相談へ。
毎月1回、法律相談担当として派遣されるのですが、
毎回、定員いっぱいの相談者が来られます。

今日も3時間枠に4名の相談者がこられ、
そのうちの2名が80歳以上の高齢者でした。

杖をつきながら入ってこられる相談者。

かみくだいて何度も丁寧に説明するのですが、
こちらが提示する法的解決策について
なかなか正確に理解をしていただくのは難しいようでした。

「いつもなら息子が付き添ってくれるのだけれど、
その息子も先月亡くなってしまったの・・・」と
涙ながらに気弱に話される老婦人のお話を聞いていると、
今後、増えるであろう高齢者に対する法的サポートの
必要性をまたもや感じないわけにはいきませんでした。

今日の業務の感想は?と聞かれるならば、
「汗と涙」という答えになりそうです。

法律家=理屈、と思われがちですが、
案外、「汗」や「涙」とかかわりがあるものです。

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練馬野菜カレー

2008.05.27

先日、地元商店街で「練馬野菜カレー」という名のレトルトカレーをみつけました。

パッケージには、住宅街の間に広がる練馬の畑を背に、
生産者の方々10数名ほどが名前入りで堂々とポーズを
とっている姿がのっています。

「練馬の野菜」というネーミングとパッケージデザインの
素朴さに魅かれ、早速に購入して食してみました。

乱切りされた野菜がゴロゴロと惜しげもなく入っていました。
大根、にんじん、ブロッコリー、しいたけ、カリフラワー、
里芋といった7種類の野菜が楽しめましたが、
特に、大根と里芋の食感は二重丸でした。

全体としてのお味の方も、レトルトカレーとはいえ、
かなりおいしかったです。

調べてみると、この「練馬の野菜」は2005年に第1作目が
登場し、現在は既に5作目だということです。
練馬区が推奨する『ねりコレ』(※)でも堂々のプレミアム入り
でした。
 (※)ちなみに、『ねりコレ』は、「練馬区にちなんだ商品」の愛称で、
「ねりまコレクション」・「ねりまといえばコレ」を
略したものです。練馬区が、練馬区のイメージの浮かぶ
地名や歴史、伝説、風物などを反映した商品について
選定しているもので、現在、87品目がエントリーされて
いるとのことです。

  http://www.nerima-kanko.jp/nericore/

練馬では、まだまだ住宅街の合間に畑が広がっています。
そして、近隣の住民は、畑の横に設置されたスタンドで
新鮮な野菜を手軽に手に入れることができます。

朝獲りのブロッコリーをサラダにしたところ、
そのぷりぷりしたみずみずしさに、ブロッコリーって
こんなにおいしかったんだ!と感動したこともありました。

入院前に買って帰った葉つきの大きな大根が、
10日後に退院した時も、まだ葉っぱがしゃっきりしていて
驚いたこともありました。

新鮮な野菜を食べられる・・・という幸せな練馬区民特権を
これからも大切にしていきたいです。
そして、練馬ブランドの野菜たちの一層の活躍を期待したいと
思います。
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正当防衛

2008.05.22

Aが先に手を出したところ、Bが反撃してきました。
Aは、Bの反撃に対しさらに暴行を加え、Bに傷害を負わせてしまいました。
傷害罪に問われたAには正当防衛が成立するでしょうか。

自分の不正行為が招いた侵害に対して正当防衛が成立するかどうか、という問題は、かつてから刑法の論点として有名でしたが、平成20年5月20日、最高裁判所が、正当防衛は成立しないという初めての判断を下しました。

言ってみればこれだけの結論なのですが、具体的な事実関係をご紹介しましょう。

午後7時30分、B(51歳)は自転車にまたがりながら、路上のごみ集積所にごみを捨てていました。
そこへ帰宅途中のA(41歳)が通りかかります。
Bの姿を不審に思ったAが声をかけたところAとBは言い争いになります。
そしてAはBの左ほおを手けんで一発殴打して走り去ろうとしました。
ところが、Bもそれだけではすみません。
自転車でAを追いかけ、背後からA強く殴打し、Aを押し倒します。
倒れたAは、護身用の特殊警棒を取り出し、Bの顔面や腕などを数回殴打し、Bに顔面挫創、左手小指骨折など3週間の加療を要する傷害を負わせました。

この事案、いかが思われましたか。

きっかけはたいしたことではありません。
大の大人が、たかがごみ出しのことで喧嘩になり、
しまいには、特殊警棒までが出てくるのですから、
全くわからないものです。

結局、どっちもどっちなのですが、
一般的な感覚からしても、正当防衛が成立しないという結論は、
受け入れられるものではないでしょうか。

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焼きたてのパン

2008.05.20
今、「焼きたてのパン」がマイブームです。

先日、念願だった「ホームベーカリー」をついに購入し、
毎朝、焼きたてのパンを楽しんでいます。

容器の中に、予め、強力粉と砂糖と塩、牛乳、バター、水、ドライイーストを入れ、
焼き上がり時間をセットします。
ドライイーストは、時間がくれば自動的に投入される仕組みになっています。

たったそれだけの作業で、朝、目覚める頃には、
キッチンからパンの焼ける香ばしい匂いが漂ってきます。

こんなに手軽においしい焼きたてのパンがいただけるなんて、
本当に便利な時代になったものです。

手作りパンに何度かトライしたものの、こねたり発酵させたり・・という面倒な工程に挫折した前歴をもつ私にとって、まさに夢のような機械です。

「炊きたてのご飯」と同じように「焼きたてのパン」を
味わうことができる幸せをかみしめているところですが、
・・・頭が痛いのは、原材料の確保です。

小麦粉とバターの流通が、早く、通常になることを願わずにはいられません。
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