あってはならない『ギョーザ中毒』
昨夕から、中国製冷凍ギョーザの農薬混入、というセンセーショナルなニュースが流れ、皆さんも、各ご家庭の冷凍庫の中身を確認されたことではないでしょうか。重体の被害者が複数名出るなど、事態は極めて重いといってよいでしょう。
消費者の側には、生協で売られている商品はまちがいないだろうとの安心感を抱いている人も多かったと思いますが、その信頼感も、大きく崩れてしまったことになります。しかもギョーザは人気の食品ですから、我が家でも食べていたかも・・・と思うと、ぞっとします。
この事件は、すでに、刑事事件として、警察側も、業務上過失傷害や食品衛生法違反容疑で取り調べるようですが、民事事件としても、PL法をはじめ、債務不履行責任や不法行為責任等を巡り、中国での農作物の生産者、食品加工会社、日本の輸入会社、販売会社等の責任関係については、複雑な法的問題を孕むことになりそうです。
「メタミドホス」という農薬が検出されているとのことですが、原材料となる農産物に散布されたのか、加工工場に侵入してくる虫を除去するために使用されたのか・・・いずれにしても、農薬混入の経緯の解明が進まなくては、問題の解決には至りません。
今回のケースで、さらに問題を大きくしたのは、第一報が入った後の業者及び行政の対応が後手に回ってしまったと事情があったようです。
被害が相次ぐ事件や事故は、総じて、初期対応のずさんさが原因になっていることが多いと思われます。
食品は、毎日口に入れるものです。消費者の「食」に対する安心感を取り戻すためにも、今後、同様の被害を未然に予防できる体制を早急に構築してもらいたいと思います。
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